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一匹の鯨さんのマンゴー豚骨~〆はリゾット~
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2024/04/27 10:55
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一匹の鯨さんのマンゴー豚骨~〆はリゾット~
一匹の鯨さんのマンゴー豚骨~〆はリゾット~
in ラーメン大戦争勃発!「お前ならフルーツをどう扱う?」
ビリの店主はバンジージャンプ!!!
今回の一匹ん鯨さんのフルーツラーメン、ズバリ素晴らし
すぎる作品です。
前回のベジポタ対決では、一匹の鯨さんがまさかのまさか
という結果ではありましたが、正直なところ前回のベジポ
タ対決で一匹の鯨さんが提供した「かぼちゃのベジポタ小
悪魔風」は、間違いなくその輝きにおいて上位、少なくと
もラーメンの未来を感じさせるという視点においては確実
に1位に値する作品でありました。
この対決の審査が、作る人からみた「巧い」ではなく、食
べる人からみた「美味い」で競われる上に、それが満点で
当たり前というハイアベレージでの戦いであるという性格
上、どうしても好き嫌いの分かれる作品を選べば選ぶほど
不利にはなります。
それでもなお一匹の鯨さんは鉄板のジャガイモを避けてカ
ボチャ、さらには味の主題を好みの分かれる辛さにおいた
ことは、あの戦いの中で間違いなく強い逆風を背負ってい
たように思えます。
かぼちゃのベジポタ小悪魔風は、作り手の立場になって考
えてみれば「この作品で優勝できないのなら、いったい何
をどうすりゃいいんだよ」クラスのクオリティーを有する
作品でありました。
しかしそれでもなお、結果には恵まれていません。
だからこそそんな納得しがたい過去を背負った一匹の鯨さ
んが、今回の対決でどのように勝負してくるのかが気にな
っていましたのですが・・・
ですが、ですが・・・、
なーんと今回、そんな一匹の鯨さんの攻撃的姿勢に対する
心配を軽くふき飛ばすような最高傑作的な一杯が完成しち
ゃっているんです!!!
ぶっちゃけこれこそ間違いなしと断言できる凄い作品が出
てきちゃいましたよっ!!!
美味いです!!
そして何より主催者作品として完璧すぎる一杯です!!!
フルーツラーメン対決において「逃げ」と言われかねない
つけ麺、まぜそば、冷やし系は、この対決の主催者様(一
匹の鯨のワクワククリエイター様のことね)としては選び
にくいという状況下で、当然のように熱々の汁そばを提供
してくれたばかりか、その味わいに欠点が見当たらないの
ですから恐れ入ります!!
しかもこの対決シリーズの裏テーマでもあるであろう「新
しいラーメンの創造」において、前回のかぼちゃのベジポ
タ小悪魔風に匹敵するほどの斬新さを前面に押し出しなが
らも、しっかりラーメンらしさを増した説得力ある一杯を
生み出してきたのです!!!
フードコーディネーターあるいはワクワククリエイターと
して舌に優れ、創造力に溢れたタレントであることを主張
する肩書きの主催者様が、この手の対決に自ら参戦するこ
とは、並々ならぬプレッシャーがあって然るべき。
超ハイアベレージの戦いの中で最下位を決するというルー
ルの下でありながら、無難さに逃げることが許されず、む
しろ平凡と言われるくらいなら前のめりで死にたいくらい
に考えているであろう主催者様が、まさかこれだけ挑戦的
にして美味しいフルーツラーメンを作りだせるとは、本当
にどえろく・・・じゃなかった、どえらく凄いことだと思
います。
試合の結果はわかりませんが、勝負という視点においては
間違いなく一匹の鯨さんがこの対決の最大の勝者であった
と確信できる内容でありますね。
そんな珠玉のフルーツラーメン「マンゴー豚骨~〆はリゾ
ット~」ですが、これがもう一口目からがっつり美味い!
!
蓮華が口に運ばれた瞬間から、その旨みが唸るように弾力
をみせます。
刺激の強い味付けというよりは、口当たりからの香味と旨
味が生み出すコクがハンパなく秀逸!!
その香味はまるでガーリックフランスを思わすような高揚
的なものであり、口に広がる旨みには濃厚な豚の旨みとそ
れに重なるクリーミーな油脂感・・・、その濃厚な旨みは
ニンニクの個性にも導かれ、無駄なくポップに洗練された
二郎系とも思える痛快さ!!
さらには、刻んだ玉ねぎの辛味が、スープにザクザクとし
た食感と味わいのリズムを作り、豊満な味わいにして小気
味よさを生むばかりか、玉ねぎのフレッシュな清涼感によ
って、二郎系にはない清潔感と都会的に洗練された豚系ス
ープの味わいを表現するのです。
さらにはトッピングの作為的センスが工口い程に秀逸すぎ
!!
パプリカはイエローが選択されていますが、正直なところ
戦前にポスターを見させていただいたときの印象は「なぜ
レッドを選んで刺し色としなかったのか?」という疑問も
あったのですが、一匹の鯨さんの店内で腰をおろせばその
疑問は完全解決、ぶっちゃけここでイエローを貫くセンス
が最高です!!
実はこのフルーツラーメン対決の期間中、一匹の鯨さんの
店内の大型モニターには、この対決のプロモーションビデ
オが上映されています。
このビデオ自体が抜群に面白いのですが、さらにはこのビ
デオが生み出す興奮的なサウンド、ユーモアでポップ、し
かしロックなナレーション、さらにはコントラストの強い
デザイン・・・、これら一つ一つが今回のマンゴー豚骨の
存在にシンクロしていきます。
そして何より素晴らしいのがこのビデオにおいて終始テー
マとなって演出されるのがドエロー・・・ではなかった、
イエローというカラーであること!!
やりやがったなクリエイターさんと言わんばかりのこのビ
デオからのこのラーメンへの流れ・・・、黄色に統一され
たビデオから運ばれてくる黄色に統一されたラーメンとい
う世界観の調和と共鳴が、この一杯にぞくぞくするような
バツグンの躍動感を生み出しています!!
どうでもいいことのように思えるかもしれませんが、こう
いう演出こそが美味しいだけに終わらない、日常にして非
日常な喜びやワクワクを生み出すと思うのです。
さらにそんなクリエイターさんの遊び心は止まりません。
マンゴー味の染みわたった味玉が「俺は普通の味玉だよ」
という顔をして、仕掛けられています。
一方ではど真面目に美食を語ろうかというのがスモークサ
ーモンのトッピング。スモークサーモンの味わいがスープ
のクリーミーな質感にすっと共鳴し、スープに含まれてい
るバター?の優雅な味わいを独立させません。
これらのトッピング一つ一つの意味の深さが、迫力と開放
感溢れる一杯でありつつも、終始まとまりある味わいとし
て、食べるものを隙なく魅了していくのです。
これはマジで美味い!!!
麺は単体で独立的に唸らせるタイプとは思いませんが、計
算されたスープの中太麺への絡み具合が完璧だから美味い
!!
さらにはスープに仕込まれたコマ切れの玉ねぎとダイスカ
ットマンゴーの麺や蓮華への拾われ具合も完璧だから美味
い!!
それもそれも玉ねぎとマンゴーの比重が、これしかないと
いうくらいにこのスープにハマっていればこそ、この完璧
な構成が実に巧い!!
食べ始めでは、スープに浮かびやすい玉ねぎの個性が明瞭
に感じられます。
スープに浮かぶオイルのべたつきを玉ねぎがさらっと軽快
なものとします。
そして玉ねぎの辛味が、麺の味わいやコシに力強さを与え
ます。
ラーメンを食べ進めると、次第にマンゴーの個性が豚骨ス
ープに広がっていきます。
そうなんです、玉ねぎよりも比重の高いマンゴーは、玉ね
ぎと異なり、食べ進めるごとにその個性を色濃く反映させ
ていくのです。
この計算もまた素晴らしとしか言いようがなし!!
ダイスカットマンゴーはスープの後味にある豚の甘旨みに
その香味を添え、さらにはスープの余韻でマンゴーの華や
かなる個性を感じさせることで、このマンゴー豚骨の個性
にリッチでエレガントな性格を添えていきます。
遊び心の表現ではなく、風味と香味の鮮やかなるデザイン
力を覚えさす展開に感激できます!!
そして麺を食べ終え、スープも終盤にかかろうかという頃
、正直なことを言うと十分に美味しいスープではあるもの
の温かいスープにフルーティーな甘味という組み合わせが
、このまま飲み進めると少々飽きを覚えなくもないだろう
なあという気配が出てきそうなものなのですが・・・、
この作品はまさにそんな不安を思わすその一歩手前で、温
かいフルーツラーメンならではの気難しさを一掃するアプ
ローチを提供するのです。
それが「残ったスープをご飯に入れてリゾットとして楽し
む」というマンゴー豚骨~〆はリゾット~ならではの作法
!!
マンゴー豚骨のスープを別皿(別椀?)の半ライスに投入
します。
するとこのリゾットが劇的に美味い!!
半ライスにトッピングされた香味豊かな黒胡椒?によって
スープの味わいがキリリと引き締まり、マンゴーによるい
くらかの甘味を重くすることなく、さらにはこの半ライス
の下に見えないように仕込まれていた(←最初に見ておか
なかったけどきっと入っていた)チーズがスープの温かさ
によって溶け出し、このリゾットに濃厚な旨みを添えるの
です。
ただチーズが入っているのではなく、何らかの味つけがな
されていたかもしれませんが、知らずにどぼんとスープを
入れた私にはそれを知る由もなし。
このこっそり仕込んだサプライズが、このリゾットの工口
悩ましい魅力が際立ちます!!
しかもそのリゾットの味わいは、下品な例えをするならば
「子供のころにクリームシチューをご飯にかけて食べるの
が好きだったなぁ」的なあの味わいを100倍リッチにし
た感じで、抜群に美味し!!!
きっちりした旨みの強さとコク、滑らかにして官能的な厚
さを持つその舌触り・・・、
素晴らしいじゃないですか!!!!
そしてこのリゾットに感動した直後、前回のベジポタ対決
のことが思い起こされました。
ぶっちゃけ私は前回一匹の鯨さんが作られたかぼちゃのベ
ジポタ小悪魔風に対して別皿が不要、別皿がなかったら完
璧だったというような個人の思い込みと失礼さに満ち満ち
た批評をしていたのですが、そんな私に当てつけられたよ
うなこの別皿の完成度!!
今回の別皿に毒舌かませるものなら、かましてごらんよと
突き付けられた超激ウマなアレンジにもう感動しまくりで
す!!
この作品、フルーツラーメンの欠点を払しょくするだけで
なく、何よりも間違いなく美味しくもあり、さらにはチー
ズをトッピングすることなくライスの下に隠し入れるとい
う大人のいやらしきアプローチで色気もムンムンです。
当方、毒舌をかますことを生きがいにしている覆面グルメ
レビュアーでありますが、今回のマンゴー豚骨には完膚無
きまでにやられましたね!!
この一杯は美味しいだけに終わる一杯ではありません。
その斬新なる表現力には、暴力があり、工口スが存在し、
笑いもサスペンスも仕込まれ、そして何より次々と新しい
美味いを生み出す展開力が完成されています!!!!!
さーて、このラーメン大戦争に次回があるならば、一匹の
鯨さんは大変なハードルを背負うことになりましたよ!!
こんなに凄い作品を作ってしまって、次はどうするんです
か!?
次回の作品が楽しみになるどころか、ファンが故に逆に心
配になるくらいの素晴らしい一杯でした。
「マンゴー豚骨~〆はリゾット~」、あなたの神グルメに
認定されること必至です!!
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2013/03/09 21:59
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