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疾走日記

美味しい話

麺屋ほっ田 SPECIALえび味噌つけ麺-エビラツイストからの逆エビ固め-

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麺屋ほっ田 SPECIALえび味噌つけ麺-エビラツイストからの逆エビ固め-

麺屋ほっ田 SPECIALえび味噌つけ麺-エビラツイストからの逆エビ固め-
 
拉面Fighter in沼津によるシーフードをテーマとする3店舗のラーメン対決が、この2013年4月に実施されているところでありますが、その中でも今回、開幕日早々に訪問させて頂いたのがこのお店です。
ですからもちろんこのメニューは初めて食べたわけですが、これが予想以上に美味しいんです。
上から目線の失礼な感じの表現にはなりますが、開店から間もないころに頂いたつけ麺の印象から比べると、お店の更なる進化を感じさせる内容であり、そのことに強く感激させられたのです。
店主様はキャリアも十分、知識技術も既に完成された方でありますが、それでもなお訪問するたびに進化を感じさせてくれるというのは凄いことですよね。
開店した時が一番美味しかったと思われるお店も多い中で、やっぱり本物のお店は違うわけです。
だからこそこのお店には、ラーメンに最も期待する要素であろうワクワク感や、血沸き肉踊る高揚感が溢れ、お客様にも活気がみなぎっているのでしょうね。
 
そんなこんなで、今回レビューする作品はSPECIALえび味噌つけ麺とのこと。
作品名にSPECIALを冠し、さらにはサブタイトルとしてエビラツイストからの逆エビ固めのサブタイトルの言葉が添えられていますから、きっと大胆な味変も用意されているだろうと予想されます。
しかしラーメン店としては圧倒的な料理の幅を持たれている店主様のことですから、こうなると何が出てくるのか予想もつきません。
まるでアントニオ猪木対モハメド・アリ戦級の期待感たっぷり&ハードルばっちり上げだったわけですが、それでもしっかり満足させてくれたのは、やはり『美味しい』が真っすぐに伝わってくる一杯だったからに他なりません。
 
今回のつけ麺で使用されていた麺は、以前に頂いた武骨なるつけ麺用の麺とは異なるものでした。
現在はレギュラーのつけ麺はこの麺を使用しているのでしょうか?
正直、この麺は圧倒的に私好みでありましたね。
舌触りなめらかにして、プリッとしつつしなやかであります。
そして何より嬉しいのは、そのようなラーメンらしい質感を持ちながら、スープを弾かず、しっかりとスープの味わいを麺に潤わせてくること。
さらには素のまま頂いても素晴らしい舌触りながら、つけ汁につけてもその秀逸な性格は変わらないため、麺を半分だけつけ汁につけて食べる様な方には「これしかない」という性格を宿しているのです。
私自信は麺をつけ汁に全部つけることが多いのですが、この麺のクオリティーを前にすると半つけ?的な味わい方も試したくなるのも必然でしょう。
 
つけ汁はエビの厚みある味わいをしっかり感じさせながらも、エビの排他的な臭みを感じさせません。
口当たりではザラッとした海老の味わいを先行させながら、エビの丸々とした旨味を徐々に重ね、それを受け止める魚介豚骨系?の濃厚スープによって重厚にして彩り豊かな味わいを生み出します。
後味には辛味を覚えさせながら、その辛味によってエビの旨味にぐーーーーっとキレを演出し、これが何よりも痛快!!
 
よくあるつけ麺の様にわざとらしい甘味や酸味でスナッキーな美味しさに落ち着かせず、旨味の主題をシンプルにしながらも素材感を整えることで、明瞭な美味しさの一杯に仕上がっています。
 
食べ進めていくと、徐々につけ汁の味わいからは辛味が抑えられ、逆にエビ味噌ダレの淫靡な質感が増していき、憂いある大人びた味わいに変化していきます。
そしてこのタイミングで、加える味変アイテムがレモン!
後半はレモンをさっと麺にかけて頂くのですが、このレモンがつけ汁の後味を切れ長に演出させ、エビの粒子感ある風味の輪郭をキラリ光らせるのです。
重厚なつけ汁ですが、爽快感をもって締める演出は、なるほどほっ田さんらしい熟練の気配りという印象で、最後の最後まで濃厚なつけ汁に飽きることなく頂くことができます。
 
またこの作品、トッピングにも素晴らしさが主張されています。
アサリの旨味は無理なくつけ汁に馴染み、つけ汁の味わいに幅を与えつつ、独自のコクを加えます。
アミエビの甘煮?的なそれもまた、ザラッとした海老の旨味としっかりした甘い味つけでアクセントを加えつつも、これが不思議とスープの風味を濁しません。
面白いのはクルトン付き揚げカレーパンのように調理されたエビの団子。
衣のスナッキーさが、つけ汁の個性に楽しさを加え、この一杯を美食なだけに終わらない笑顔溢れる性格に導きます
メンマも全く違和感なく馴染んでいますね。
 
そして最も驚いたのは味玉!!
私は魚介系の色の強いスープの個性を味玉に一瞬でぶち壊されたことを多々経験しているので、味玉が入っていることに若干の不安を覚えていました。
 
しばしば経験するのですが、玉子の味わいがもつ独特の臭みが、魚介の臭みと重なって排他的な個性がどっと溢れてしまったり、あるいはつけ汁に使われる酸味や辛味といった風味を切れ長に導く個性が、玉子の臭みを喉から押し上げたりする感じに、強烈な苦手意識を覚えるのです。
(ちなみに私、ワインに世界で二番目にあわない料理が茹で玉子だと思っていますwww)
 
というわけで、あまり深く味あわないようなつもりで味玉を割ると、あれれれれれれれ????
この味玉、このつけ汁に違和感なく馴染むじゃないですか!!!!
 
これは驚きました。
このマリアージュはほっ田さんが掛けた「とある魔法」によるものでありましたが、このアイディアは遊び心ではなく、むしろあるべき美食道とも思える秀逸なアレンジだと思えます。
まだ未食の方には、是非ともこの「とある魔法」も意識して味わってもらいたいと思います。
 
なるほどコラボらしい随所に予想を超えたアレンジが数多く広がる、ドキドキワクワクの一杯でありました。
演出過多にして、その演出の一つ一つがベテランの風格を思わす完成された内容であるところに、ハイレベルなプロレスの試合を思わせる一杯でありました。
そして食べる側の期待と、作り手の主張が互いに一方通行にならず、しっかりとハマってくる一杯でもあるのです。
インパクト勝負にもなりがちなコラボメニューでありながら、その個性が投げっぱなしジャーマンになることなく、食べる側の「美味しい」の感覚にがっちり応えるリバース・インディアン・デスロックであるのです。
 
なるほどプロレスを愛する麺屋ほっ田さんらしい内容です・・・って、ちょっと強引な結びになっていますね(笑)
 
いずれにしてもこの一杯、素晴らしく美味しい一杯です!
今回のコラボにおいて、レジェンドであるあのお店の超贅沢なあの一杯にも噛みつくであろう満足度を高らかに主張します!!
 
美味しさ一直線の麺屋ほっ田さん、爆発的な展開力を魅せる301餃子さん、贅沢感極めた美食を提供した卓朗商店さん・・・、このコラボ、明快な個性がぶつかり合う最高に面白い戦いになってきましたね。
 
どこが勝ってもおかしくない、いやむしろどのお店にも勝って貰いたいと思います。
でも個人的には私、日本のプロレスよりもアメリカンプロレスのファンなので、やはりあの方が罰ゲームとしてホッタボンバイエに挑戦して欲しいです!!
やはり最後に一番驚くであろう演出がくるっていうのが、アメリカンプロレスのお約束で、しかも一番盛り上がりますからね!!
まあ、アメリカンプロレスとは違ってこちらはガチバトルですから、そんな都合のいい話は絶対にないでしょうけどね(笑)!!
 
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