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疾走日記

美味しい話

ラーメンろたすさんのアボカドとレモンの冷製和えつけ麺

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ラーメンろたすさんのアボカドとレモンの冷製和えつけ麺

ラーメンろたすさんのアボカドとレモンの冷製和えつけ麺
in ラーメン大戦争勃発!「お前ならフルーツをどう扱う?」ビリの店主はバンジージャンプ!!!

ろたすの店主様といえば、多くの方にge-cさんとの愛称で親しまれているお方なのですが、私にとっては私をラーメンにのめりこますきっかけとなってくださったカリスマ的な存在の方故にどうしても高梨店主様としか呼べないでいるのですが、だんすの店主様もまた高梨様であるために、高梨様では誰のことを指しているのかわからなくなることもしばしば。
そのため今回だけは馴れ馴れしくも図々しくge-c店主という表現でレビューをさせて頂きたく思います。
くれぐれも常連の皆様、気を悪くしないでね!!!
 
で、今回のフルーツラーメン対決におけるラーメンろたすさんの逸品がこちら「アボカドとレモンの冷静和えつけ麺」であります。
これがもう奇抜なラーメンの極みのようなラーメンでありまして、まずはフルーツがテーマというだけで超イレギュラー、そしてつけ汁が冷たいということでも激イレギュラー、さらには和えつけ麺というスタイルがメガイレギュラーであったりするのです。
 
しかしこの作品の何が本当に凄いのかといえば、これだけのイレギュラーな要素を充満させながら、食べていて一切の奇抜さを覚えない程にすっきりと体にその美味しさが染みわたってくる仕上がりの高さにあることは間違いありません。
 
和え麺はアボカドの旨味がはっきりと感じられるものであります。
冷やされたこともありしっかりとしたコシを感じさせる麺に、アボカドのソース(タレ)は弾かれることなく、べたつくことなく絡んでいます。
アボカドソースのその絡み具合があまりにも完成度が高いために、逆にそのことを当然のように受け流してしまいそうにもなりますが、ソースが麺に絡み切れず溜まってしまうこともなければ、麺に絡み過ぎて麺そのものの舌触りを濁したり、口の中でソースがもさもさしてしまうこともないというのはかなりのハイレベル!!
 
これはちょっと見逃すわけにはいかないクオリティーでありますよ!!
 
この作品、味付けが濃いだの薄いだのといった次元で批評する様な、幼稚な作品にはまるでありません。
奇抜な素材を扱いながらも、その癖をするりといなしてしまったかのような器用さとセンスによる上等さに溢れているのです。
 
アボカドの和え麺は、アボカドらしい味わいがしっかり感じさせるものであります。
綺麗に仕立てられたアボカドのペーストの中には、時折粒子を残したアボカドの果肉がみられ、その食感がきっかけとなって肉肉しいアボカドの味わいが鮮明に舌に浮かび上がります。
アボカドの個性である油脂感といったものを抑えた清涼感溢れる味わいに仕立てられているため、逆に青々としながらすっきりした性格の和え麺にとなっていることに好感が持てます。
特にアボカド特有のいくらか曇った表情といったものを覚えさせる瞬間がまるでなく、むしろアボカドでありながらその味わいの中に透明感ある香味と風味を感じさせる内容にまで仕上げられていることに驚かされてしまいます。
 
しかし個人的な印象ではありますが、実はこれがどうにも従来のge-c店主様の得意としてきたスタイルとは距離を置いたアプローチに感じられもするのです。
少なくとも、食べる前に私が予想していた味わいとは大きく異なるものでした。
 
私の身勝手な意見ではありますが、ge-c店主様の作品に予想していた味わいとは、バルサミコ酢やワインビネガーなどの個性的な調味料をスパッと効かせながら、低域に粒子感ある塩気を小気味良く走らせつつ、その中央に主題たる旨味をどしっと残すというものでありました。
しかしこの和え麺からはそれらの個性は感じられず、極めて穏やかな塩気に、自然でいて柔らかな酸味・・・、まるでge-c店主様が新機軸を図ろうとしているかのような内容に終始しているのです。
 
しかし、しかし・・・、そこはやはり流石のge-c店主様でありましたね!!!
むしろこの裏切りからの味わいが心地よく、そこに胸を打つような美味しさが演出されていたのです!!
 
この作品には気難しい素材を使用しながらも、その素材の魅力的な個性だけに食べる側の意識をフォーカスさせるようなよどみない流れと色調を感じさせる風味と香味が満ち満ちており、終始無駄のない身軽なる美味しさが構成されているのです!!
 
トッピングには生ハムが選ばれていました。
その生ハムとともに麺を頂いてみます。
するとアボカドでありながらも油脂感をさらっとさせ、塩気を抑えた味付けのその和え麺に生ハムの円熟味溢れる塩気がじゅるりと染み渡ります。
 
これが何という美味さ!!!!!!!!!!!!!
 
正直、ここにこのトッピングを持ってくるというアイディア、私だったら思い浮かんだだろうか、いいえ思い浮かびません…と、私の頭は高校一年生の安っぽい英文和訳状態!!
この作品にはトッピングの醍醐味である主題の魅力をハッと刺激的に引き出す演出が、完璧になされているのです!
 
そして今回のこの和え麺、これだけに留まることなく、むしろハイライトはここからの和えつけ麺のアプローチにあります。
用意されたつけ汁は、レモンの味わいがキリリと効いた冷やしスープ。
これまたビネガー系の色彩を抑え、レモンによって酸味を引き出し、塩気を多分に使用しないという、私が予想するge-c店主様の得意とするスタイルに相反する内容にあります。
それこそge-c店主様の最高傑作の一つとも思えるラーメンだんすブランドで提供される鶏塩つけそばとは、同じ方が作られた作品とは容易に信じられないほどの真逆なる個性が主張されています。
そしてこのアボカドの和え麺をこのレモン味のつけ汁につけて頂いてみると・・・、
 
これがまたすっきり清涼なる美味しさを感じさせて、本当に素晴らしい!!!!
 
口の中に広がっていたアボカドの旨味が、レモン味のつけ汁によってすっきり解放され、フルーツならではの華やかな味わいが軽やかに広がりをみせていきます。
さらにはレモンの味わいが見せる涼しげな酸味が、アボカドの旨味をまとった麺の食感や、舌触りをキリリとシャープに仕立てます。このスタイリッシュな風合いは、今回のフルーツラーメン対決で提供された5作品の中でも随一のものと言って間違いないでしょう。
 
この作品、本当に完成されていますね。
そして作り手の料理人としての才の高さを存分に伝えてくる一杯です。
 
このアボカドとレモンの冷製和えつけ麺ですが、主題となる味わいは間違いなくフルーツであるアボカドとレモンに特化しています。
フルーツラーメン対決で提供されるどの作品よりもフルーツの味わいを前面に出しています。
しかしそれでいながらもシンプルな味わいをバランスよく構成する、都会的なスタイリッシュさがここには存在します。
さらには爽快感や清涼感で酔わせながらも、その味わいはただ軽いだけではなく、しっかりと芯のある説得力に満ち満ちたものに仕上げられています。
 
これが現在、静岡県東部で最も高い人気と評価を有するラーメン店の実力です。
そして恐らくは20代の若者にとって唯一のヒーロー的な存在と成り得ているラーメン職人様の作品であります。
この作品、小気味良く洗練された作品でありましたが、全てを食べ終えた時、何とも言えない食べ応えが残ります。
 
「あー、この感覚・・・、これこそge-c店主様の作品ならではの感覚なんだよな~」と、これまで幾度となく覚えてきたge-c店主様の作品ににおける独特の感動が胸に呼び起されます。
 
この作品、本当に美味い・・・。
 
ワイン好きの私としては、この作品はラーメン界において最もワインとのマリアージュを感性できる作品であるかのようにも思えます。
ボルドー系の辛口の白くらいがやっとあわせるかどうかのラーメンというジャンルの料理において、この作品はフルーティーな甘みを残すシャルドネ種あたりですら合いそうな予感がします。
それこそ和え麺かつけ汁のトッピングにブラックオリーブとホワイトマッシュルームを加えて、ワインを添えたら・・・じゅるりじゅるじゅるじゅるぅぅぅ・・・(笑)
 
・・・と、この作品が私にとって、妄想が限りなく膨らむだけの美味しさと喜びに満ちた作品であることは間違いありませんでした。
 
勝つことが当然とされる大人気店があえて挑んだコラボ対決、そこに見せてくれた一杯は店主様の才能の幅広さをさらに深く確信させる説得力に長けた一杯でありました。
「アボカドとレモンの冷製和えつけ麺」は必食に値する一杯であります。
素晴らしい出会いを体験できたことに、心から感謝できる作品でありましたよ!!
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