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疾走日記

美味しい話

一匹の鯨さんのかぼちゃのベジポタ小悪魔風

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一匹の鯨さんのかぼちゃのベジポタ小悪魔風

一匹の鯨さんのかぼちゃのベジポタ小悪魔風@第2次ラーメン大戦争ベジポタ対決

スープはしっかりとろとろ。
濃厚さは十二分で、汁そばというよりはむしろまぜそばかという印象。
それでもべたつくスープではなく、どしっと舌に重みを掛けながらもくどくどしないところに好感が持てます。
 
その味わいは口当たりにしっかりかぼちゃの風合いをみせます。
かぼちゃの高濃度スープな内容に、最初に麺とスープが舌に触れた瞬間には全く別物とは理解しつつも不動のほうとうが思いだされましたね。
 
そこにはいくらか麺の珠玉のもちもち感もあったからだろうと思います。実はこの作品、スープのオリジナリティーだけでなく、麺が素晴らしさが際立っていたんです。
軽く平打ちでナチュラルウエーブがしっかり加えられたその性格は、このスープと相性良く、もちもちっとした印象を強く感じさせます。
かなり斬新なスープながら、麺とスープの相性においてかなりのハイレベル・・・というよりこの作品程に高い相性を感じさせるラーメンは殆どないと思います。
「ラー麺」という独特の個性を持つ麺の必要性をきっちり示せるという意味でも、素晴らしいスープだと思いますし、麺との相性を念頭に置きながらこれだけ斬新なスープを偶然ではなく狙ってクリエイトできたのだとしたら・・・、いやきっとできたのだと思いますが、それこそ作り手の味に対する鋭い才能を感じさせられます。
 
そんな「斬新」と語るべきスープは、口当たりにかぼちゃの味わいを感じるも、主題はやはりこの作品がもつ辛味の質感であることは間違いないでしょう。
 
(※ここから先のレビューは大ハズシしている可能性が高いので、信じないように!!)
 
そんなこのラーメン、辛いラーメンにありがちな、露骨に多量の唐辛子類のヒリヒリ系の辛味というわけでもなく、豆板醤系やコチュジャンを思わす中華食の強い熟成感が煩わしい辛味でもありません。
別皿にキムチが見えることで、中華~アジアン系のテイストが脳に勝手にインプットされそうになるのですが、スープに感じるのはむしろ欧州あるいは南米的な色彩。
スープにはサイコロ大の野菜や肉がゴロゴロと加えられているために、そこからスープへと溶けだす味わいによって混然一体とした太い味わいを感じさせます。
多くの素材の味わいが溶け込むことで、かぼちゃペーストを加えた濃厚味噌カレー的な味わいに。
そんな尖らずにずしっと辛味を覚えさせる重厚感ある味わいに、後味では胡椒やマスタード粒を噛んだようなガリっとした辛味が感じられ、その刺激によって濃厚ドロドロスープのフィニッシュをギュッと締めつけ、キリリと磨きあげます。
 
とにかくこの「謎の辛味」こそがこの作品の最大のオリジナリティーであって、斬新さ。
かぼちゃを口当たりに前面に出しつつもその謎の辛味の正体…、イメージ的には、かぼちゃのペーストに、カレーと思わせつつの(そんなもの存在しないけど)酸味を抑えた粒入りマスタード的な味わい?に、それを丸める味噌のように感じるようで豆乳もしくはタルタルソースの個性?な風合いに、ニンニクやオニオンのコクと辛み、そこに胡椒系のがりっとした辛みといった、特に辛味系パーツを数多く含ませ、さらには全体を渾然一体に導く「まとめ力」のある柔らかまろやかな素材の個性を覚えるようなスープです・・・って、私もぜんぜんわけわからんな新しい味わい!!
しかもそんな狙い澄ました渾然一体とする味わいに、後味や、途中の過程でその拘りがふわりと花開くタイミングがきちっと用意されているから、食べていてまるで飽きる味わいにならない!!
 
で、ここまで読んだ方々のおよそ120%は、きっと思ったはず。
「さっき、信じないようにって前フリしていたけど、だったらせめて信じてしまいそうなことを書いてくれよ」ってね!!
 
というわけで実際に何を使ったかは全然わかりませんが、食べる側をこんな迷宮に誘ってしまうような斬新なる名作であることは間違いありません。
この辛味、本当にラーメンとして新しい味わいだと思います。
そしてその新しい味わいがラー麺という独特の個性を持つ麺に素晴らしくあうんです。
これ、ひょっとしたらラーメンの新ジャンルを作れるんじゃないのかなって思える発想です。
とかいって、正解はかぼちゃにカレー味噌入れただけだよって言われたら、そーとーずっこけますけどねw
 
(正式なコメントいただきました。この作品には味噌もカレーも入っていいないそうです!これだけ複雑でまとまった味を味噌もカレーもなしで作っちゃうのがむしろ凄さの証明ですよね!!)
 
トッピングでは岩ノリが面白い仕事ぶり。
全体の印象を、一気に和に引っ張ります。
一方で別皿のキムチに韓流を、粉チーズにイタリアンをイメージさせるため、全体としては和、韓国、中華、欧州、南米?な味わいを全て重ねたワールドカップテイストに。
 
メキシコで大流行の汁なしラーメンなんてものがあれば、きっとこんな感じかもと思って染みますね(爆)!!
 
そしてこの作品、間違いなく斬新という言葉に終わらない美味しい一杯であるのですが、これ外国でも販売して欲しいですね。
一匹の鯨がアメリカ進出なんてことになった時、この作品を引っ提げて挑戦してもらいたいメニューです。
日本でこの作品にあうと、新ジャンルラーメンという印象にまとまってしまうのですが、実際にはロコモコなんかにも通じる、どこか民族的な色気のあるラーメンなんですよね。
それこそもう少し椀やトッピングの色彩を原色的にして一匹のフジヤマオアフ島店とかのメインメニューで出てきたら話題になりそうな味わい!!
そんなこの作品の個性を等身大でぶつけられるような、あえてラーメンに先入観のない地で販売してこそ、面白さが倍増する作品のように思えます。
 
つまり、皆さん!!
このメニューを食べる時に、既成概念は不要だよと。
ベジポタ対決というラーメン競技会仕様の頭ではなく、純粋に美味いか美味くないかというフラットな姿勢でのぞんだ方が、きっと間違いなくその味わいに浸り、新しい風を感じられるはずだよと。
「美味しかった」という感想で終わるにはあまりに惜しい一杯なのですよ!!!
 
・・・などと話が膨らみ過ぎましたが、そのくらい「食べて終わり」にならない一杯だったということ。
 
それにしても今回のベジポタ企画がなかったら、このラーメンは世に存在しなかったかもと思うと、恐ろしいですね
それと同時に、思うこと・・・
 
この作品、某敏腕プロデューサー様が直々に描いたレシピなのだと思うのですが、これだけ新しさと美味しさを感じさせるメニューを企画前の数日の間だけで生みだすことができるんなら、もう少しマメに新作のレシピ描いてもらえないでしょうかね?
 
今回のかぼちゃの辛味ベジポタ、べったら漬けの入った甘辛味噌つけ麺、豆乳の入った豚骨ラーメン、春菊や茗荷、生姜の香り高い塩ラーメンといった進化系料理の続編を、これからもガンガン描いていって貰いたいものです。
 
9のつく日はKJRの日でもありますが、KBTの日でもありますのでね。
宜しくお願いします!!!
 
(※ 当レビュアーは勝手レビュアー故に、記載された内容は正規の方法で取材されたものではなく、レビュアーの主義志向及び勘違いによるものです。くれぐれも皆様自身の味覚、嗅覚、視覚にてご判断いただけますよう宜しくお願いします)
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