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疾走日記

美味しい話

無題

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ラーメンろたすさんのベジそば@第2次ラーメン大戦争ベジポタコラボ
 
ベジポタ対決で最後の4店舗目として訪問したのがこのお店。
正直言うと既にベジポタ対決の最高傑作と思える神の雫を見出した上でこのお店を訪問しました。
・・・が、最後にまた予想以上に凄い奴が待っていましたね!!
お弁当ではハンバーグと唐揚げは最後に食べる派の私ですが、ここまで美味しいものが待ち構えていたとは衝撃的でした。
 
とりあえず、たった一口で感動させられました。
一口でこの作品が美味いという事実を、奥深いところまで納得させられました。
思考もなにも必要なく、たった一口で美味いという事実が証明されました。
 
そんな恐るべきスープは口当たりから豚そばを彷彿とするような豚の旨味を豊富に感じさせますが、豚そばを超えるクオリティーを覚えさせるのがその舌触りの秀逸さ!
二郎インスパイアとしてのろたすの豚そばらしさを更に強め、包容力を保ちながら、その包容の質をより穏やかに仕立てた印象で、スープを口に含んだ時に、肌に馴染むような質感をみせるその味わいが実に魅力的で、世の二郎あるいは二郎インスパイアが持つような少し弾くようなスープの質感や、タレやオイル、調味料に軽い尖りを作る様な風合いは微塵も感じられません。
ただただその美味しさをゆるやか~に舌に転がしていき、それでいてその味わいは超重厚。
重々しいのにソフトタッチという相反する質感をこのスープは表現するのです。
 
個人的には美味しい二郎、美味しい白湯スープに期待する味わいが、まさかのベジポタで成されてしまったかのような印象で、刺激性重視の傾向が強いラーメンという料理文化において、柔よく剛を制するがごときスタンスで美味しさの見本を示してくれました。
 
今回のスープはWスープだということが店主様のツイッターに記載されていました。
しかし意外にもじゃがいもを基軸とすると思われるポタージュスープと、動物系スープは境界を感じさせず、非常に穏やかにふかーい調和がなされているように感じられました。
そしてこのスープの魅力は、そこに絡む醤油ダレの性格にも。
醤油の個性が、ポタージュのフレッシュで明るい味わいを殺さずに、それでいて動物系スープとポタージュスープの個性にしっとりとした落ち着きある性格を重ね、全体の風味の輪郭線に絶妙なる淡さを施します。
 
実際にはこれ以上ないくらいにヘビーなスープながら、その重さを感じさせないように仕立てられており、このバランスが圧巻!!
これは作り手にとってはしてやったりな完成度でありましょう。
しかしそんな他では味わったことがない絶妙なるバランスを示しつつ、なぜかその絶妙さに余裕と安定感を覚えさせられるのがこのベジそばの個性であります。
 
店主様の麺屋中川時代の名作、濃厚中華そばが、仕込みの苦労を感じさせる技巧色の強い一杯だったのに対し、今回のベジそばはそれを超えるクオリティーでありながら、そこに苦労を感じさせないところが恐ろしいですね。
あまりに優しさに溢れているがために、うっかりするとこの超ヘビーラーメンを、赤ちゃんにも食べさせてあげたいと思ってしまいそうなほどです。
 
そしてそんな動物系とポタージュの一体的な味わいが紐解けるのが後味です。
じゃがいもの旨味が、動物系の個性に持続力で勝る印象で、後味ではスープの混然一体とした味わいからじゃがいもの甘味が優しく解き放たれます。
この、ラストでふわっと浮き上がるじゃがいもの甘味が最高に最高!!
ヤバすぎる美味しさで、この素晴らしきスープの味わいのフィナーレをつくります。
 
トッピングでは何よりもセロリに注目。
セロリの個性が、スープに草色鮮やかなキレを与え、その歯触りのよい軽快な食感がリズムを与えます。
さらにはスープの重厚さが、セロリの香味を弾かずに吸い込んでいく展開がまた素晴らしく、セロリの癖を無駄に切れ長にすることなく、嫌みのない清涼感を楽しませます。
緩やかで穏やかで重厚な味わいのスープに、このセロリの個性を重ねることで、最初から最後まで「だらっとした風合い」を一切感じさせません。
優れたベジポタの魅力に満ちあふれ、ベジポタならではの欠点を一切見せません。
 
確かに食べる側にセロリが苦手と言われればその時点でジ・エンドではありますが、そうでない限りは極めて高いセロリのマリアージュを楽しませることができる一杯です。
この作品、重量級ラーメンの新しい扉を開けてくれたかもしれません。
 
そして拘りはトマトのトッピングにも。
トマトの酸味を流して軽やかにに終わることなく、トマト(軽くフレーバードオイルを絡めているかも?)がスープ表面のオイルに不思議な色調を重ね、旨味を一捻りし、味わいにフックを与えます。
ゴクリと喉を打つ美味さをそこに感じさせ、この重厚なスープを飽きさせる隙を与えません。
 
チャーシューのトッピングは、定番にして容易なものと思いきや、意外にも適度な独立感からスープのコクを引き出す印象で、なかなか良い仕事をみせてくれます。
そして本音を言うと「コーンは安っぽく見えるから入れないで欲しかったなあ」と言う先入観も、食べてみたらニヤリの美味しさで払拭www。コーンって、この手のスープにもしっかりあうんですね(笑)。
 
そしてここからが私にとっての最大の感動ポイント!!
 
麺が本当に美味しいんです!!!
スープはじゃがいもの美味しさを感じさせる私の感覚では白っぽい系の旨味であるのですが、麺の穀物感の豊かさを受けてほんのり黄色く鮮やかな旨味に変化していくように感じられます。
麺の舌触りが非常に心地よく、ここに絡むスープの質感がまた完璧すぎ。
スープの比重と粘度を麺の個性にジャストフィットさせることで、ここまで美味しさが前に押し出されるのかと思い知らされました。
ラーメンにとって、スープの粘度をスープの味わいや麺の個性にあわせたものとすることがいかに難しく重要であるかを、この作品は教えてくれますね。
麺をすする度に、スープによって麺の美味しさが心地よい舌触りからてくりくりっと立ち、麺に巧みに絡むスープは、それ自身の美味さを麺にのせて滑らかに軽やかに舌へと届けるその展開・・・、この作品が企画モノの限定メニューとは到底信じられません。
 
4店舗のベジポタを頂きましたが、これ一品で別ブランドを立ち上げてチェーン展開させられると思える作品として見た時、ろたすさんのベジそばはその最たるものだと言い切れます。
完璧な味わいでありつつも、リピートさせる力がハンパなし。
食べる側を気負わせずに説得させる内容の高さと、人懐っこい性格は神がかり的。
ベジポタ系の有名なチェーン店がありますが、比較することがバカバカしくなるほど、圧倒的にベジそばの方が美味しいと思います。
 
嫌みな言葉、あるいは上から目線の言葉と叱られてしまいそうですが、批判を覚悟で最大級の褒め言葉を贈るとするならば、このベジそばはずばり『商売になるベジポタ』だと思います。
 
心配事はただ一つだけ。
これだけ美味い重厚系を送り出してしまうと、レギュラーメニューの豚そばのハードルが一気に高まってしまいましたよってこと!!
 
この企画モノラーメンの美味しさを、レギュラーメニューの豚そばが当然のように超えなければならないという事実に、ろたすさんが苦しまないと良いのですが・・・、いや、うーんと苦しめばいいのに(笑)!!
やはり私が以前から言っているように『ろたすの敵はろたすにあり』ですからね!!
 
開店からまだわずかに1年のお店ですが、お客さんの方もお店に負けずそろそろ本気出さないといけませんね。
何と言ってもこのお店の進化は早すぎて、ついていくのがほんとーに大変すぎるんですから(爆)!!
  
(※ 当レビュアーは勝手レビュアー故に、記載された内容は正規の方法で取材されたものではなく、レビュアーの主義志向及び勘違いによるものです。くれぐれも皆様自身の味覚、嗅覚、視覚にてご判断いただけますよう宜しくお願いします)
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